私の携わる家造りでは、住まいのご相談をお受けした場合、まず会社またはモデルハウス(今冬にオープン予定)にお越し頂き、私達のものづくりのベースになっている「加子母地域発信の家づくり」というスライド・資料を用いて、ものづくりの背景やかしも地域についてお話しています。
そのものづくりに共感して頂いた住まい手さんで、設計依頼を希望される方には、後日お宅を訪問させて頂き、今度は実際の建物の躯体性能・温熱環境についてや、家づくりを考えていくうえで大切している事などをスライドを使用してお話。
それと一緒に、現在の住まいでの生活スタイルや暮らしの中での希望などをまとめる「住まいメモ」のご記入をお願いして終了。
敷地が決定している場合には、敷地で簡単に周囲の測量を行います。それをスケッチアップで立体化して、冬場の日射の検討を行っています。写真は現在プランニングさせて頂いている敷地の、1月1日午後3時の影の様子。
南・西・北面を9m近い建物に囲まれ日射取得は難しい状況ですが、冬期のこの時間帯は1~2時間ほど、細く日射が差し込みます。住まい手さんよって記入された「住まいメモ」が届いて、プランニングを始める前には、敷地への日射の入り方と、夏期の地域の風向きなど、見えないものを考慮しながら、建物の配置やゾーニングをするようにしています。
敷地形状が方位と違っているときには、自分の感覚だけでは正確性に劣る為、たいへん重宝しているスケッチアップ。また実施設計をしていく段階で、軒・庇の出や開口部の配置・大きさなどを検討する場面でも使用しています。
私が建築に携わり始めた頃からずっと思っていた、感性・デザインや空間のイメージだけでなく「根拠のある設計」を手助けしてくれるツールのひとつになっています。
加子母っ子 中島 創造